ルンビニ道中記

ホテルの朝食は高いからパス。五ドルとか日本でも躊躇するわ。
7時にホテルを出てリキシャ探しながら昨日確認しておいたバス停に向かう。昨日ホテルで顔を合わせた地元民に歩くのはキツイだろと声掛けられるも、結局空車が見つからないまま三十分歩ききってしまった。ルンビニ行は8時10分との事でムダに四十分。時刻表とか無いのがまた。
三十五ルピーの運賃でとてもゆっくり、休憩含めて一時間半。

グッスリ寝てたらちゃんと目的地で起こされる。乗務員いい奴だ。しかし想像してたのより遥かに小さな街で実は間違いかとビビる。一緒に降りた連中の後を着いて行くと、確かにそれっぽいゲートに。でもなんか人気少ないなあ。
この土地は国連が決めて日本人が設計したマスタープランに沿って開発されているとなっているが、実の所はとりあえずアホみたいにだだっ広くてさっぱり整備されておらず、草ボーボーの中に所々に各国の立てた寺などが点在するも道路は未舗装な上にどこで池で途切れているか予測がつかずまるで露天ダンジョン。午前中は自分で歩いてみたが、ロクに日陰も無く直射日光下を延々歩く行為に極端な疲労と頭痛で限界を感じ、結局辿り着いたバザールでリキシャを捕まえて回り直した。
さすがリキシャはあらゆる道を理解しており、どの寺が入れてどれが建築中で入れないかも良く知っておる。最初からこうしていれば午前中だけで全部見て回れたかもしれない。ぶっちゃけそれ位見る所が無い。
午後3時にはもうお開きの気分でリキシャをルンビニバザールに向かわせ相当奮発して600ルピーくれてやったらチップを寄越せと抜かす。当然断る。
小さなバザールでマトモに飯食えそうな店が見当たらず、レストランと書いてはあるものの入口が怪しげな所に試しに入ってみる。時間のせいか客が誰もおらず、店員達が床に座り込んでトランプしているが、店の雰囲気はちょっと驚く位ちゃんとしてる。やたら若いガキみたいな店員ばかりだが、「レストラン?」と声掛けたら上半身裸にトライバルタトゥー(ブラクラのレヴィみたいなの)の奴がにこやかに席に案内してくれた。メニューは随分豊富だが、一丁前にサービス料10パーセント取るらしい。まあ、別に十円単位の話なので。多彩なメニューをスルーして定番のネパールセット(ダルバール)を頼んだが、美味い。割高なだけはある。これもあの連中の一人が作っているのか?外人向けのそれなりの店で経験積まないとこういう風には出来ない気がするが。
しばらくくつろいでからバスに乗って帰路に着く。相変わらずちっこい車体に人大杉。しかし乗り降り激しいので、席に座るチャンスはすぐに来る。そもそもその席が小さいんだけども。

這々の体でホテルに帰ったら、ロビーに白人中高年団体客。やっぱそういう感じの人達が使うとこなんだな。おかげでレストランはWi-Fiの入る席にはつけなかった。今日のレストランのウェイターは若くてやけに人懐こいが、オレみたいな客が珍しいからか変にノリノリで、勧めたメニューにおk出したらウインクして行きやがった。まさかここも新手のロマンチカ商法なのか。しかし今回ボディタッチは行われず事なきを得た。